レンジャーズのダルビッシュ有投手(28)らを抱える米プロスポーツ界の大物代理人、アーン・テレム氏(61)が、米プロバスケットボールチームの経営者に転身することが明らかになった。NBAピストンズを所有する運営会社が5日、同氏が副社長に就任すると発表。テレム氏はスポーツ専門誌スポーツ・イラストレイテッド電子版のインタビューで「代理人引退」を表明。

 テレム氏はスポーツ選手に巨万の富をもたらす代理人として知られ、これまでの契約金総額は35億ドル(約4375億円)とされる。松井秀喜氏が大リーグに移籍した際に契約し日本でも有名になった。現在もMLBやNBAのスター選手50人以上を抱えダルビッシュとも契約している。同氏は「私の人生で最も難しい決断だったが、この話が来た時に“今やらなければ、いつやるんだ”という気持ちになった」と打ち明けた。

 また、34年間の代理人生活を振り返り「500人以上の選手と一緒に仕事ができて幸せだった。人種の壁を越えて活躍したヒデキ・マツイのような素晴らしい男にも出会えた」と松井氏との思い出も語った。テレム氏が正式にピストンズの経営陣に入るのは、8月上旬。それまでに、現在抱えている代理人業務を後進に引き継いでいくという。