右広背筋を痛めて故障者リスト(DL)入りしていたマリナーズ岩隈久志投手(34)が77日ぶりに復帰登板を果たしたが、勝敗はつかなかった。

 初回は3者凡退に抑える上々の立ち上がり。シンカーやスプリットで空振りを奪いながらテンポいい投球をしたが、自己ワースト4被弾に祟られた。

 最初の被弾は2回2死、カステラノスの先制左ソロ弾。4回には先頭V・マルティネスに低めのスプリットを巧みに捉えられて右ソロ弾とされると、続くJ・マルティネスに外角スライダーをバックスクリーンに弾き返されてしまった。

 3点を許したものの低めに丁寧な投球を続けると、味方打線が4回に2点、5回に3点をたたき出して逆転に成功。一時は今季初勝利が視野に入った。

 5回をわずか62球で投げ終えた岩隈は、ここが踏ん張りどころとばかりに6回のマウンドに戻った。だが、先頭セスペデスに中越えソロ弾、続くV・マルティネスに右前打を許した後、わずか68球で無念の降板。5回0/3を投げて8安打(4本塁打)3奪三振5失点(自責5)で、防御率は7・17となった。

 岩隈は「(V・マルティネスとセスペデスの本塁打は)打者がすごく上手だった。点を取ってもらった後の被弾は悔いが残る。低めに丁寧な投球ができた。ある程度は次につながると思う」と話した。