ヤンキース田中将大投手(26)がアスレチックス戦に先発し、今季最長の7回2/3、今季最多の114球を投げ、2安打2失点(自責1)で6三振を奪う力投。6月9日以来となる5勝目(3敗)を挙げた。宝刀スプリットにアレンジを加えた新機軸の投球術がはまり、チームの首位ターンも決めた。

 田中の好投に、辛辣(しんらつ)だったニューヨークのメディアがこぞって手のひらを返した。9日付のニューヨーク・デーリーニューズ電子版は「タナカは来週行われるオールスター戦には参加しないが、ヤ軍のエースはスターと呼ぶにふさわしい投球をした」とたたえ、ニューヨーク・ポスト電子版は「今季最長で最高の登板」、ニューズデー電子版は「マスターフル(圧倒的)だった」と絶賛。数日前まで「肘以外に問題がある」「エースと呼んでいいのか」「元エースだ」と厳しい論調だった地元紙が、そろって田中を持ち上げた。