マーリンズのイチロー外野手(41)が今季11度目のマルチ安打で、メジャー通算2901安打とした。

 0-0で迎えた2回2死一塁の場面、ナショナルズ先発・フィスターの2球目真ん中速球を左翼線にはじき返し、先制二塁打とした。史上38人目となる2900安打達成が電光掲示板で知らされると、地元ファンは大きな拍手で祝った。4回2死一塁での第2打席も中前打で続き、7月19日以来のマルチ安打とした。

 イチローのたたき出した先制点を生かし切れず、チームは黒星を喫した。内定していたトレードが正式発表されなかったり、ナショナルズ主砲ハーパーに2打席連続で2階席に本塁打をたたき込まれたり、チームはてんやわんやの1日だった。疲れ切った様子のジェニングズ監督だったが、イチローについては「未来の殿堂選手が、また偉業を達成する瞬間に立ち会えてよかった」とベテランの奮起をたたえた。

 メジャー通算3000安打の大台まで残り99本。カウントダウンは、いよいよ2ケタ台に突入した。(マイアミ=佐藤直子通信員)