マリナーズ岩隈久志投手(34)が「あと2人」でメジャー初完封を逃した。ツインズ戦に先発。メジャー100試合目の登板で、8回まで1安打無失点の快投を見せた。だが、1-0で迎えた9回1死に痛恨の同点ソロを浴びて2死後に降板し、今季3勝目はならなかった。

 87球目。外角を狙ったカーブが甘く入った。特大のアーチが左翼席へ吸い込まれた。相手はチームトップの本塁打数を誇るドジャー。それまでボール球を振らせる投球がさえ渡っていただけに、悔やまれる失投だった。岩隈は「完封したかった」と肩を落とした。

 この1発が過去5戦5勝だったツインズ戦で初の自責点。米記録専門会社によると、同一チームに対してデビューから41回2/3の自責点ゼロは、1974年以降ではメジャー最長だという。チームは延長11回の末に勝利。勝敗は付かなかったが、力投が報われた岩隈は「ちょっとした記録だと思う」と笑顔で言った。