ポスティング制度でメジャー移籍を目指す広島前田健太投手(27)が、今週早々にも緊急渡米し、本格交渉を進めることが13日、分かった。米球界の複数関係者によると、前田は今週中にも米国入り。ポスティングの手続きは日米両国間で承諾され、2000万ドル(約24億円)の移籍金を支払う意思のある全球団と交渉可能な状況にあり、本人同席の上で具体的な折衝に入る可能性が高まってきた。

 米国時間の10日から交渉が解禁されて以来、前田サイドの動きは素早かった。プライス、グリンキーら大物FA先発投手の契約が完了するなど、今オフは移籍市場が目まぐるしく動いている。まずは前田自身が渡米して環境を肌で感じ、交渉の進み具合を把握する必要もありそうだ。渡米後は米国内の病院でメディカルチェックを受けるほか、代理人アダム・カッツ氏らと情報交換。移籍先の有力候補の1つでもあるドジャースや、エンゼルス本拠地など、各球団の施設を訪問するプランも浮上している。

 交渉期限は、来年1月9日午前7時(米東部時間8日午後5時)まで。現時点で時間はたっぷりあっても、悠長に構えていられるほどメジャーの市場は甘くはない。米滞在中に、前田が新天地を決断する可能性は、決して少なくない。