レッドソックス上原浩治投手(40)が26日、都内のグラウンドのブルペンで約5カ月ぶりに投球練習を行った。昨年8月の試合で右手首を骨折。故障後初の試運転とあり、立ち投げで20球だけだったが「遊び程度。60球ぐらい投げ込んだって書いておいて」と、久しぶりのマウンドの感触にご機嫌。昨年12月のキャッチボールでは肩の可動域が硬くなっていることを不安視していたが、「もう大丈夫。12月とは全然、違う」と復活を宣言した。

 肌寒い気温だったが、青空が広がっていた。一緒に自主トレを行っているヤクルト小川と、この日だけ練習に参加したヤクルト田川をブルペンで指導していると、投手の本能がうずきだしたのだろう。予定していなかったが、自らもマウンドへ上がった。

 それほど力を入れて投げていなかったが、持ち味の回転のいいボールは健在。「まだピッチングと言えるかどうか。日本にいる間にも、まだ3、4回はブルペンで投げるつもり。例年と同じペースで仕上がってきている」と笑顔。グラウンドを使用させてもらっている社会人チームの「お礼奉公」として、2月上旬にはフリー打撃に登板する約束もしている。

 2月の中旬までには渡米予定。今季はストッパーに大物右腕キンブレルが加入し、上原は3季ぶりに中継ぎに回る。2年契約の最終年で「今年ダメなら引退。勝負の年」と気合も満々。“骨折ブランク”を乗り越えるべく、ベテラン右腕が執念を燃やしている。