メジャー通算3000安打到達から一夜が明け、イチローは穏やかな表情で心境を語った。

 -観戦に訪れていた弓子夫人とチャーター機でマイアミに戻った

 イチロー 着いたのは夜というか朝ですね。(午前)3時か3時半。食事前にチームメートから贈られたワインを飲みました。2人でイッキュウ(愛犬)の顔を見た時にはほっとしました。

 -今年、米国野球殿堂入りした元同僚のグリフィー氏が3000安打達成の時に面白いメッセージを送ると話していた

 イチロー まだ届いてないです。でも、そもそも面白いかどうかは見る人が決めること。自らハードルを上げるのがジュニア(グリフィー氏)らしい。それが一番面白いというのはあります。

 -野球殿堂に用具を提供する心境を他のことに例えると

 イチロー 紅白歌合戦の審査員に最初の依頼があった時、周りに『一生に一度あるかないかだ』と言われて出た。そしたらその後、毎年依頼がきた、みたいな。

 -では殿堂を訪れる気持ちをどのように

 イチロー そこにある空気に触れることが僕にとっては特別。口で説明するのは本当に難しい。神戸ビーフ食べたことない人に(そのおいしさを)説明する感じですか。一度行ってみないと分からないと思う。