ヤンキース田中将大投手(27)がマリナーズ岩隈久志投手(35)に投げ勝ち11勝目(4敗)を挙げた。

 7回を投げ6安打無失点、1四球5三振。防御率は3・11。

 5回まで毎回安打を許すも、的を絞らせずに要所を締めていく投球。岩隈と同様、中盤は緩い球を効果的に見せ、勝負どころの6、7回では力勝負に転じた。

 フィニッシュが圧巻だった。7回1死から奪った連続の見逃し三振。左打者の内角ボールゾーン、右打者の外角ボールゾーンから入り込んでくるツーシームでねじ伏せ、球数106球で降板。11勝目を挙げた。

 試合後、田中は投球について「序盤は力みがちだったので、自分も全然、ちょっとおかしいな、と思いながら投げていて。回を追うごとに力みが取れてきて、相手もコンタクトするバッターが並んでいたので、しっかり打たせて取るというマインドに切り替えてから、良くなりました。シアトルはワイルドカード争いで上にいるチーム。大事なシリーズだったと思うので、勝ってニューヨークに帰れるのは良かったと思います」。

 岩隈については「4月に投げ合った時とはまた、岩隈さんは違うピッチングをしていたと思う。あれだけカーブを使ったのは、僕は初めて見た。シーズン中、シアトルの試合を毎試合見るわけじゃないので。『今日はそういうピッチングなんだ』と思って見ていました」と話した。