24歳でボート事故のため25日に急逝したマーリンズのホセ・フェルナンデス投手の出棺式が28日(日本時間29日)の試合前、本拠地マーリンズパークで行われた。イチロー外野手(42)をはじめ全選手、スタッフが参列した。棺(ひつぎ)を乗せたリムジンは、同投手の背番号「16」にちなみ、午後2時16分、警官隊の先導でマイアミ市内の教会へ出発。約2000人のファンが沿道を埋める中、選手らは最後まで別れを惜しみ、車に触れ、涙ながらに見送った。

 再び深い喪失感に包まれたため、本拠地最終戦となったメッツ戦の試合前練習は中止となった。沈痛な表情だったイチローはセレモニー後、追悼Tシャツ、ユニホーム姿のまま「(愛犬)一弓(いっきゅう)の顔を見てきます」と言い残して異例の一時帰宅。約1時間半後、球場に戻った。

 試合は敗れ、プレーオフ進出の可能性は完全に消滅した。7回裏、代打で出場したイチローは左飛に倒れた。29日(同30日)には、家族、選手らによる追悼ミサが営まれる予定。(マイアミ=四竈衛)