マーリンズのイチロー外野手(42)が今季最終戦を安打で締めた。ナショナルズ戦の5回に代打で出場し、ナ・リーグ最多の20勝目を挙げたシャーザーの153キロ速球を、ライナーで右前へ運んだ。安打数をメジャー通算3030本、日米通算4308本として全日程を終えた。

 メジャー16年目は、日米通算でピート・ローズの4256安打を超え、メジャー通算3000本安打を達成した。高い注目度の中でも、スタンスや心構えは何一つ変わっていなかった。

 イチロー どんなときでもできることはもっとあった。ただ、それは当たり前のこと。結果を出すための労力は変わらない。起伏がいろんな意味でありましたけど、その中でも変わらなかったつもりです。

 結果を求められる1年でもあった。「目を疑う」と表現した昨季は、自己ワーストの打率2割2分9厘。今季も同等の成績であれば、進退問題に発展しかねなかった。外野の「4番手」として不定期な起用が続く中、10年以来最高の打率2割9分1厘をマーク。守備での貢献度も高く、試合に臨む準備など若手に与える影響も大きかった。

 イチロー 去年が異常。それだけのこと。ただ、やっぱり4番目はしんどい。試合に出ないのは本当に疲れる。なかなか慣れないね。

 シーズン中から契約延長の意向を明かしていた球団は、来季契約(年俸200万ドル)の選択権を行使する方針を固めている。5日(同6日)にサムソン社長らが本拠地マーリンズパークでシーズン総括会見を行い、その席上で正式発表する。(ワシントンDC=四竈衛)