「古豪対決」のワールドシリーズが25日(日本時間26日)開幕し、68年ぶりの世界一を目指すインディアンスが、108年ぶりの頂点を狙うカブスに完勝した。エース右腕コリー・クルバー(30)が7回途中まで4安打無失点、9奪三振と好投。9番ロベルト・ペレス捕手(27)は4点を援護し、バッテリーの活躍で好スタートを切った。

 本拠地開幕で流れを引き寄せたのはクルバーの快投だった。初回を3者凡退で切り抜けると、2回無死二塁では5番シュワバーから3連続三振。今ポストシーズン3勝目に「いつもと同じように素早くアウトを取って、長い回を投げようとしただけだよ」。そのエースを攻守でサポートしたのが、ペレス捕手だった。好リードで打線を封じ、打っては公式戦打率1割8分3厘の「守備の人」がイ軍史上初のWシリーズ1試合2発。「信じられない感覚。こんな夜は今まで経験したことがない」と、しばらく興奮が冷めなかった。(四竈衛)

<記録メモ>

 ◆4完封 インディアンスが今ポストシーズン4度目の完封勝利。同年のポストシーズンで完封勝利4回は史上最多タイで、過去4チームは全てWS制覇。

 ◆2本塁打 イ軍ペレスが自身初の1試合2本塁打。捕手による複数本塁打はWS史上5人目で、9番打者では初めて。

 ◆9連勝 イ軍フランコナ監督は、レッドソックス時代も含めてWS無敗の9連勝。レ軍では04、07年に4連勝で世界一。

 ◆白星発進 第1戦の勝者がWSを制覇したのは過去70度で確率は63・1%。10年以降は白星発進したチームが6年連続で世界一。