ワールドシリーズ第7戦は、カブス(ナ・リーグ)がインディアンス(ア・リーグ)に延長10回、8-7で競り勝ち、1908年以来108年ぶりの世界一に輝いた。同点で迎えた10回表、ベン・ゾブリスト外野手(35)の適時打で勝ち越し。知将ジョー・マドン監督(62)の名采配もさえ渡り、1勝3敗からの3連勝で3度目の頂点に立った。

 カブス川崎宗則内野手(35)も、世界一の美酒に浸った。今ポストシーズン(PS)は出場選手登録こそされなかったが、不慮の事態に備えて全試合に同行。サポート役に徹した。「こんな野球は1カ月も見たくない。僕は解説にも監督にも向いてない。見るのはダメ。苦しかった」と笑う一方で、率直な思いも口にした。「うれしいです。世界一になっちゃったんだよ。野球の難しさもあったけど、おもしろかったわ。野球がしたくなったもん」。激闘続きだったPSを振り返り、あらためて野球の魅力を痛感した。

 来季以降については今後、じっくり考えることになる。メジャーとマイナーの往復が続いた今季を「長かった。日本に帰りたいと思って半べそかいたけど、帰らんでよかった。諦めちゃダメだってわかったよ」と総括。さらに「来年もアメリカでやりますなんて、胸張って言えない。また時期が決まったら皆さんに報告しますよ」と、日本球界復帰も視野に入れていることをほのめかした。