カブス上原浩治投手(41)が20日、都内のグラウンドでブルペン入りした。4年間在籍したレッドソックスからFA移籍し、今季から新天地となる。「新しいチームに入るわけだし、当然、早めに仕上げてアピールしていかないといけない」と調整法を前倒しにすると宣言。鼻息も荒く、捕手を座らせて30球を投げた。

 ブルペン入りの時期は例年より少し早い程度だが、中身は違う。既に100メートルの遠投をこなし、平地では相手を座らせ変化球も投げている。「WBCの準備をしていたから早く仕上がっている。このままのペースでいけば早め早めにいける。ブルペンはまだ遊び程度だけど、仕上がりはいいよ」と満足そうに話した。

 具体的な目標もある。現在、日本での112勝33セーブ9ホールドを含め通算131勝126セーブ76ホールド。「100勝100セーブ100ホールドを挙げた選手はいないんでしょ? 今年24ホールドを挙げれば達成できる。史上初っていう響きは好きだし、それが目標。でも、勝ちゲームに投げて、ケガなくシーズンを乗り切らないとできない数字。そんなに簡単な目標じゃない」。今年で42歳だが、この日の球威は、少しも年齢を感じさせなかった。【小島信行】

 ◆100勝・100セーブ・100ホールドメモ 日本では05年からホールドを採用したため、3部門すべて100以上の投手はまだいない。日本だけで100勝・100セーブは、江夏(西武=206勝・193S)大野(広島=148勝・138S)ら6人おり、100セーブ・100ホールドは藤川(阪神=223S・112H)武田(日本ハム=167S・107H)平野(オリックス=127S・131H)の3人いる。