昨季オールスター戦に選出され、カブスの108年ぶりワールドシリーズ制覇にも貢献したデクスター・ファウラー外野手(30=カージナルス)が“トランプ批判”として注目を浴びている。米トランプ大統領が定めたイスラム圏7カ国からの入国を禁止する大統領令(裁判所が差し止め)に関する発言で、批判の矢面に立たされた。

 発端は18日、スポーツ専門局ESPN電子版の記事だった。ファウラーは7カ国の1つ、イラン出身の妻を持つ。大統領令によって、義理の姉妹が出張からの帰国延期を余儀なくされるなどの影響を受けたという。「いつだって家族に会えないとなれば残念だ」と語り、イラン行きも当面は見合わせると伝えられた。

 しかし、この発言が歪曲(わいきょく)され、大統領不支持者であるとの見出しで他媒体に報じられたことから、インターネット上で炎上。トランプ支持派からソーシャルメディアに批判的な意見が多く寄せられた。ファウラーは20日、球団公式サイトであらためて「間違ったことは何も言っていない」と主張した。

 カ軍の補強の目玉として新天地で迎える、メジャー10年目のシーズン。俊足好打の活躍で雑音を打ち消したいところだ。