ヤンキース田中将大投手(28)が、今季2度目の登板となるオリオールズ戦で5回3失点も、今季初勝利はならなかった。

 初回は2番ジョーンズに投前安打を許したものの3番マチャドを併殺に打ち取り、わずか8球で1回を終える順調な立ち上がりだった。しかし強力打線のオリオールズに対し、2巡目と対戦する4回以降に苦しんだ。4回先頭にこの日2つ目の四球を出し、2死二塁で適時打を許し1失点目。5回は先頭の1番スミスに中前打を許した後、次打者に死球を当て、3番マチャドに適時二塁打、さらに2四球を出すなどで2点を追加され、この回だけで36球を費やした。しかし無死満塁の大ピンチからは粘りの力投が続き、速球はメジャー移籍後初の97マイル(約156キロ)を3球計測。そのうち地元中継テレビの球速表示では、98マイル(約158キロ)を表示した。

 4-3と1点リードで勝利投手の権利を持って5回92球で降板し、6安打6四死球、5三振で3失点(自責3)だった。

 だが救援陣が打たれ、逆転負け。チームはこれで、開幕5試合で1勝4敗となった。

 田中は自己最速を出したことについて、気持ちで投げたのかと問われ「まあそうです。まあ何とかして踏ん張りたいという、そういう気持ちだけでした」と答え「満塁の場面とかランナーたまっての状況で、大量失点だけは絶対したくないというところがあったんで、そういう場面でフォアボール、フォアボールというのが出てしまいましたけど、5回の場面についても、逆転されなかっただけでもよかったかなと思いますけど」と話した。