大谷翔平の右肘靱帯(じんたい)に損傷が見つかり、10月にPRP注射で治療を受けていたことが判明した。

 米球界で珍しくなく、田中(ヤンキース)はメジャー1年目の2014年7月に部分断裂した右肘靱帯に施し、その後も長期離脱なく先発ローテーションを守っている。

 エンゼルスのエプラー・ゼネラルマネジャー(GM)は「肘の状態は彼の年齢に相応している。精密検査の結果には満足している」と米メディアに軽症を強調。10月に受けた右足首の手術と同様、メジャー移籍を見据え、投打の「二刀流」に万全を期した措置とみられる。

 昨季は投打に大車輪の活躍で、日本ハムの日本一に貢献した。だが、日本シリーズで右足首を故障し、3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を辞退。シーズンでも左太もも裏を肉離れし、登板は5試合にとどまるなどした。

 一方でチームがクライマックスシリーズを逃したことでオフは長くなり、体調を整える猶予を得た。しかも移籍するメジャー球団決定の時期が1月だった田中やダルビッシュらに比べ、大幅に早かった。調整でも十分な準備期間を確保し、同GMは来春のキャンプは制限をかけずに練習できるとしている。