価値ある「1」をしるした。エンゼルス大谷翔平投手(23)が、敵地で行われたアスレチックスとの開幕戦に「8番指名打者(DH)」でメジャーデビュー。2回の初打席で初球を捉え、右前に初安打を放った。伝説の名選手ベーブ・ルース以来となる本格的な「二刀流」挑戦の第1歩を打者として迎えた。試合は延長11回にサヨナラ負けを喫したが、記念すべき1試合目は5打数1安打、1三振だった。【オークランド(米カリフォルニア州)=本間翼、斎藤庸裕】

<大谷関連コメント集>

 ネズ・バレロ氏(大谷の代理人)「(オープン戦の)数字は全く気にしなかった。適応には、しばらく時間がかかるもの。彼は素晴らしい才能を持っていて努力家。(成功するための)要素というのはそこにある。時間の問題ということだけ。そのうち分かるだろう」

 エンゼルス・エプラーGM(前日28日に大谷とメジャー契約を結んだ)「過去と現在のデータから得たものを評価して、彼にメジャーでプレーする機会を与えたということ。(投手としては)相手打者のヒッティングカウントでも投げられるレベルの高い直球、スライダーもある」

 日本ハム栗山監督(開幕戦の試合前に)「ちゃんとメジャーリーグで、二刀流としてスタートした。そこには意味がある。責任を持って、結果を出せ! 頑張ってくれると、信じています」

 花巻東・佐々木監督(センバツ3回戦を翌日に控えた練習後)「高校時代からメジャーに行きたいという思いを抱いていましたので、やっとスタートに立ったのかなと。夢が実現したなあと感慨深いものはある。初球ヒットも彼らしい。高校の時は2ストライクに追い込まれた記憶もないですから。今までが順調すぎるので、まだまだ苦労してほしい。人間的にも技術的にも、もっと上がってくれる」

 ア軍メルビン監督「何て足が速いんだ。スイングもいい。まだ投球は見ていないが、攻撃面は印象に残ったし、パワーもある。私にとっては嫌な選手だ」

 エ軍ソーシア監督「いいスイングをして安打も打ったし、何本か二塁へ強い打球も打っていた。これからどんどん良くなっていくと思う」

 アスレチックス・ルクロイ(捕手として大谷を見て)「大きな選手だね。スイングも強いし、パワーもある。僕としては、そのパワーを見たくはないけどね」

 ア軍先発グレーブマン「彼を1安打のみに抑えたのだから、僕らは今日いい仕事をしたと思う」