エンゼルス大谷翔平投手(24)が、最終打席で見せ場を作った。アスレチックス戦に「3番指名打者(DH)」で出場。3度の得点圏で3三振を喫して迎えた8回2死二、三塁、4度目のチャンスで、初球から積極的に打ちにいった。左前への2点適時打で1点差とし、エンゼルスタジアムのファンはこの日一番の盛り上がりを見せた。

 メジャー通算123セーブ、メッツ時代の16年にセーブ王にも輝いたファミリアのスライダーを、一振りで捉えた。この日の試合前には、ア軍のメルビン監督が大谷を「本当に良い打者だ。走れて、パワーもある。短い間でここまでやってきたことは素晴らしい」と大絶賛していた。3月29日のア軍との開幕戦ではメジャー初安打。その8日後にもア軍相手に本塁打を放った。開幕前、「見ていないから全く分からない」と、大谷に対して特に印象のなかった同監督が「全てのチームにとって、彼は厄介」と、警戒心を強めていた。

 4打席目までは無安打3三振だったが、最終打席で大谷らしい逆方向へのクリーンヒットを放ち、5打数1安打2打点。「厄介な打者」として、面目を保った。(アナハイム=斎藤庸裕)