西武は3日、菊池雄星投手(27)がポスティングシステムの申請手続きを日本野球機構(NPB)に行ったと発表した。NPBから米大リーグ機構(MLB)への通知も完了。MLBは米東部時間3日に全30球団に通知し、4日午前8時(日本時間4日午後10時)から米東部時間来年1月2日午後5時(同1月3日午前7時)の30日間が交渉期間となる。

米メディアでは、菊池の契約額についてさまざまな予想が出ている。その中でデータ分析サイト・ファングラフスは投球データから金額を算出。4年5200万ドル(約57億2000万円)と予測している。

菊池の投球データで、特に優秀な数値を示しているのはスライダーだ。直球とスライダーの組み合わせで空振りを多く奪う点は、今オフのFA先発投手でランキング1位の左腕コービン(ダイヤモンドバックスFA)に似ていると、比較されることも多い。

菊池の今季K%(三振を奪う割合)は23・4%。だが日本の投手がメジャーに移籍した場合、この数値が4%前後上昇していることから、菊池は27~28%に匹敵すると考えられている。これはメジャー投手全体でも上位の数値。27・0で今季両リーグ10位の右腕ノラ(フィリーズ)や、28・2で同9位の右腕セベリーノ(ヤンキース)と肩を並べる。

菊池はHard%(強打される割合)の低さでも優秀さを示している。今季の27・7%は、15年のサイ・ヤング賞右腕アリエッタ(フィリーズ)と同数値。メジャー4位に匹敵し、ナショナルズのエース右腕シャーザーを上回る。こうした優れた数値から、高額契約金が予想されている。