日本野球機構(NPB)と米大リーグ機構(MLB)は27日、ニューヨークでポスティングシステム(入札制度)の新制度について前日に続いて交渉を行ったが、合意に至らなかった。交渉に当たったNPBの伊藤修久法規部長は「合意はなかったが、話し合いを続けていくことを確認した」と話した。ニューヨークでの交渉はこの日で終え、週明けに電話会議で話し合いを継続する。

 伊藤法規部長は「3者を満足させる案をつくることは非常に難しいことが分かった」と話し、MLBで、資金の豊富な球団と乏しい球団、大リーグ選手会の3者の利害が一致せず、意見調整が必要との見方を示した。報告を受けたNPBの井原敦事務局長は東京都内で、早期の合意を目指すことに変わりはないものの、月内などの期限を設定しているわけではないと説明した。

 大リーグ挑戦が注目されているプロ野球楽天の田中将大投手が移籍するには、現在失効状態の入札制度が成立する必要がある。