ヤンキース・イチロー外野手(40)が今季4度目のチャレンジで「初黒星」を喫した。4度のチャレンジは以下の通り。

 ◆4月4日ブルージェイズ戦

 3回表2死二塁から放った二塁への打球が、一塁で「アウト」とコールされたが、再審議で「セーフ」となり内野安打。逆転劇につながり、ヤ軍田中のメジャー初勝利につながった。

 ◆同6日ブルージェイズ戦

 6回表1死から二盗。「セーフ」の裁定に、ブ軍ギボンズ監督がチャレンジしたが、判定は覆らなかった。

 ◆同18日レイズ戦

 2回表無死二塁から三塁前へセーフティーバントを試み、1度はアウトと宣告されたが、ビデオ判定で覆り内野安打。これで「3戦全勝」。イチローは過去にアウトになった安打が「何百本あったかな」と以前コメントしていたが、この日あらためて「あれは冗談じゃないよ」と話した。

 ◆同20日レイズ戦

 延長11回表無死一塁の場面で、ジーターの代走として途中出場。1死後、二塁へ盗塁を試み、一度は「セーフ」と判定されたが、レ軍側のチャレンジにより、「アウト」に覆った。ついに「初黒星」。【チャレンジとは】

 昨季まで本塁打限定だったビデオ判定の適用範囲が拡大され「ストライクかボールか」「スイングしたかどうか」などを除くほとんどのプレーが対象になった。監督はビデオ審議を求める「チャレンジ」の権利を持ち、判定が覆った場合は2度目の要求が可能になる。3度以上は求められないが、7回以降に責任審判員が必要に応じ利用することもある。大リーグ機構はニューヨークのスタジオで映像を確認し、1分半をめどに最終的な判定を伝える。