昨季終了後は日本復帰も視野に入れていた川崎宗則内野手だったが、本場の大リーグでプレーすることの魅力や充実感は捨てられなかった。昨季まで2年間在籍したブルージェイズならば勝手も分かって力を発揮しやすく、メジャー昇格への近道と判断したのだろう。

 昨季は試合に出れば常にチームに貢献する姿を披露していた。打率2割5分8厘、出塁率3割2分7厘は3年間で最高の成績で、7月は3割7厘の月間打率をマーク。打撃以上に自信をつけたのが守備で、遊撃や二塁に加え守り慣れない三塁も猛練習によってそつなくこなせるようになった。攻守ともに主力を補う立場として申し分のない働きができたことで、33歳になった今も選手として成長を実感している。

 主力選手が故障などで離脱した場合に頼りになる存在として球団や監督の認識はある。いつメジャーに呼ばれてもいいように周到な準備を怠らないのが川崎の強みでもある。