【ミネアポリス(米ミネソタ州)5日(日本時間6日未明)=水次祥子】ロイヤルズとマイナー契約していた野茂英雄投手(39)が、デビルレイズ(現レイズ)に所属した05年7月以来のメジャー復帰を果たした。背番号は91。ジャイアンツ藪恵壹の39歳6カ月を塗り替え日本人最年長メジャー。登板すれば05年7月15日ブルージェイズ戦以来で、藪の最年長出場記録更新となる。

 ついにあの男が再びメジャーのマウンドに立つ。ツインズ戦からチームに合流した野茂は試合前、日米報道陣を前に会見した。

 野茂「メジャーでプレーできてすごくうれしい。球団に感謝しています。チームの勝利に1試合でも多く貢献し、プレーオフ目指して頑張りたい」。

 野茂は3月25日のオープン戦で右足内転筋を痛めたが、アリゾナ州のリハビリ施設で3日に打者相手の投球を再開。痛みが消え、ヒルマン監督がメジャー昇格を決断した。開幕から4試合の出場停止だった正捕手オリボ復帰。それに伴い捕手3人のうち1人をマイナーに降格し、投手枠を11から12人に増やして野茂が入った。

 シーズンでは経験したことのない救援で登板することになるが、キャンプ中から心構えはつくってきた。

 野茂「バッターを抑えて得点をゼロに抑えることでは、中継ぎも先発も変わりはない」。

 誕生日は39歳の同期の藪より28日早く、登板イコール日本人のメジャー最年長記録。06年には右ひじを手術し、年齢的にも体力が気になるが、「体調さえ壊さなければ(救援として常にピークを)持っていけそうな気がします」。3年のブランクをへて、日本人メジャーのパオイニアが晴れ舞台に戻ってきた。