<パドレス2-3ジャイアンツ>◇23日(日本時間24日)◇ペトコパーク

 サヨナラ危機を救ったジャイアンツ藪恵壹投手(39)に勝利の女神がほほ笑んだ。パドレス戦は1-1の投手戦のまま延長戦に突入。そして12回裏、藪が4番手バルデスが招いた1死一、二塁のピンチを断った。いずれも初球から連続ボールで入る慎重な配球。「土と芝の境に重なって見えづらかった」と捕手モリーナを呼び寄せ、サインの位置をずらす冷静さも備えていた。まずヒューバーを中飛、そして5回に適時打のジャイルズを2-3から、フォークで力ない二ゴロに打ち取った。

 そしてジ軍は13回にルイスの中前打で勝ち越し。野手を使い果たしており、藪もバットを借りて1死二塁で打席に立った。3年ぶりメジャー通算2打席目だったが、「打てそうな気がしていた。右を意識した」と、90マイル(約145キロ)の外角直球を二ゴロ。走者を三塁に進め、ローワンドの3点目の適時打につなげた。最後は守護神ウィルソンが無死満塁のピンチを招くも1失点で逃げ切り、藪にこの10日間で2勝目が付いた。

 ベンチの信頼度は揺るぎないものになりつつある。初勝利から4試合連続無失点でその間、6回で許した走者は2人だけ。マイナー降格もあった慌ただしい10日間だったが、「いい休みになって、リラックスできた」と気疲れを抜くことができた。「マイナーのボールは軽い。変に慣れてしまわなくて良かった」と、マイナー登板1試合でメジャー再昇格できたことも幸いした。しばらく定着は揺るぎそうになく、「自分のイメージで投げられるようになった」と藪。誕生日でもある9月28日のシーズン最終戦まで生き残れば、日本人初の40歳メジャーリーガー。それまで藪はガムシャラに投げ続ける。