<ヤンキース6-5マリナーズ>◇25日(日本時間26日)◇ヤンキースタジアム

 【ニューヨーク25日(日本時間26日)=千葉修宏、木崎英夫通信員】ヤンキース松井秀喜外野手(33)が、イチロー外野手のお株を奪う好走塁を見せた。2点差に迫った8回裏1死一、二塁に代打で登場。投手右への緩い投ゴロに倒れたかに見えたが、ダイビングキャッチのプッツが一塁へ悪送球(記録は安打。二塁走者の本塁生還は投失のため、打点なし)。一、三塁とした。

 松井は続くカノの深い中犠飛の間に、強肩イチロー相手に二塁へタッチアップ。そしてモリーナの右中間二塁打で勝ち越しのホームを踏んだ。一塁にとどまっていれば生還できたか微妙。ジラルディ監督は「頭の良いプレーをする、まさに野球選手」と松井のタッチアップを高く評価した。

 松井は「イチローさんだから捕ると思った。イチローさんじゃなければハーフウエーに出ていたかも」と名手が相手だからこそだと説明。そして「これがチームの勢いに?

 打球の勢いはなかったですけど」と笑って、5連勝、5割復帰、最下位脱出を喜んだ。

 この日は休養でスタメンを外れたが、DHとしてジラルディ監督からの信頼も本物になりつつある。同監督は「DHに適応するのは簡単じゃないが、気持ちが正しい方向に向いているから、苦にならないんだろう」と活躍に期待した。