<レンジャーズ4-3マリナーズ>◇30日(日本時間31日)◇レンジャーズボールパーク

 【アーリントン(テキサス州)=木崎英夫通信員】マリナーズ・イチロー外野手(34)がレンジャーズ戦で三塁内野安打、捕前バント安打、遊撃内野安打と今季13度目の3安打を記録し打率を6試合ぶりに3割に乗せた。日米通算3000安打の余韻に浸ることもなく、8年連続200安打へ向かっている。

 イチローがすべて内野安打で3本ヒットを重ねた。2回表の第2打席、カウント2-2から相手先発パディーヤの内角146キロ速球を打ちに出て詰まったゴロが三塁前へ。それでも勝算は十分だった。

 「本当はカットしたかったんだけどね。まぁでも(三塁手が)後ろに下がってるのは知ってたんで」。定位置に守っていた三塁手は猛ダッシュし最後は素手でつかんだボールを一塁へ投げたが間に合うはずもなかった。7回の4打席目は初球を三塁方向へセーフティーバント。捕手左前に転がり、一塁を陥れた。そして9回の第5打席、153キロ外角速球を、三遊間に転がしてセーフ。

 「野手(遊撃手ヤング)が最後なんか前でヒットにはされたくないのが見え見えだったでしょ。それであそこにいって。その前(2打席目)は(野手が)後ろにいっているところを前にいったんで。(逆をついてヒット)そういう気持ち良さはあるわね。相手としたら本当イライラするでしょ。相手の心とか脳みその中が見えて、その結果が出た時っていうのはちょっとオモロイかな」。この日の3本は常々口にする「相手の嫌がることをする」のアプローチを実践したまでだった。

 「勝手にリセットするんで僕は。それを昨日のまま寝ないでここに来ることはあり得ないし。それほど難しいことではないですね」。偉業を達成しても、あえて気持ちを切り替えることもなく、新しい日をいつもの気持ちで燃焼する。イチローの様子は、これまでとほとんど変わっていなかった。