<レイズ10-7インディアンス>◇6日(日本時間7日)◇トロピカーナフィールド

 【セントピーターズバーグ(米フロリダ州)=千葉修宏】レイズ岩村明憲内野手(29)が全力疾走でチームの逆転サヨナラ勝ちに貢献した。3点を追う9回裏にグロスの2ランなどで同点に。続く岩村がインディアンス小林からきわどいタイミングの一塁内野安打を放つと、四球の後、ペーニャがサヨナラ3ランで勝利を決めた。この日、緩慢プレーの主力を休ませたレイズ・マドン監督は、岩村の姿勢を絶賛した。

 試合後、レイズのマドン監督はすこぶるご機嫌だった。「このチームに来て、今までで一番興奮した試合。アキが全力疾走で相手にプレッシャーをかけてくれた。我々があの姿勢を毎試合、毎晩、続けることができれば、10月もプレーできる可能性は大いにあると思う」。同監督は真っ先に岩村の走塁を勝因に挙げた。

 3点を追う9回裏だった。グロスの2ランなどで同点に追い付くと、7回にも一塁内野安打を放っていた岩村が打席に入った。マウンドには代わった小林。カウント1-1から外角フォークを一塁方向へ引っ掛けさせられたが「投手のカバーが必要なプレーの時は、投手を抜いてやろうという気持ちで走っていますから」。全速力で一塁を駆け抜け内野安打とした。

 これが続くゾブリストの四球、ペーニャのサヨナラ中越え3ランにつながった。この日、2位レッドソックス、3位ヤンキースの両チームも勝利。負けられない1戦での劇的勝利に、岩村は「これだから野球はやめられない。苦しいことがあっても、こういうことがあれば報われる」と満面の笑みを浮かべた。

 マドン監督は、この日は前日5日の試合で緩慢な走塁を見せた攻守の要アップトンを使わなかった。そんな試合で「当たり前のことを当たり前のようにできれば。それが一番難しいかもしれないですけど、崩したくない。続けていきたい」という岩村の全力プレーが光った。

 初の地区優勝へ向け、7日からチームは試練のロード10連戦。「これからシアトルに移動する時に、ふて寝するんじゃなくて、爆睡できるかな。そういう感じです」。岩村はそう笑って移動のバスに乗り込んだ。