<マリナーズ7-8レイズ>◇9日(日本時間10日)◇セーフコフィールド

 【シアトル(米ワシントン州)=四竈衛、木崎英夫通信員】マリナーズ・イチロー外野手(34)が、先頭打者アーチをはじめ4安打を積み重ねた。レイズ戦に今季初めて「1番・指名打者」で出場。6打数4安打3打点と量産し、打率を3割9厘まで引き上げた。

 幕開けは、完ぺきな一撃からだった。1回裏。通算27本目の先頭打者弾を右翼席中段へ運んだ。「狙いに行きました」。今季5号であっさり15試合連続安打を記録すると、続く2回には右前へ適時打。さらに第5打席には中前適時打を放つと、延長10回裏にも右前打を連ねた。今季2試合目となる4安打(1試合は5安打)で今季通算151安打。残り45試合で200安打まで49本と、一気にペースを上げた。「早く(200本まで)1日1本のペースにしたいと思っているのでね。まだなっていないですけど」。

 依然として思い描くペースではないものの、この4本でメジャー通算1743本として、グリフィーJr(現Wソックス)を抜いてマ軍の通算安打2位(1位はマルチネスの2247本)となった。「年月がたてばそうなるでしょうね。(グリフィーとは)タイプが違うので特別なことはないです」。通過すべき記録に深い感慨が起こることはなかった。

 15試合連続安打で安打数トップのキンズラー(レンジャーズ)まで1差。スパートをかける必要もないまま、イチローの位置が上がってきた。