<カブス5-4カージナルス>◇20日(日本時間21日)◇リグリーフィールド
【シカゴ(米イリノイ州)=四竈衛、佐藤直子通信員】福留孝介外野手(31)の所属するカブスは、ナ・リーグ中地区で2年連続優勝を決めた。最終打者の中飛をエドモンズがガッチリ捕球すると、地鳴りにも似た歓声で球場が揺れた。マウンド近くで膨れあがる歓喜の輪に遅れて駆け寄った福留は、ラミレス、リーと力強く抱き合い、チーム全員と優勝の喜びを分かち合った。
「ファンと一緒に喜ぶのはいいこと。この球場は、ファンのおかげで違った野球ができる雰囲気を持っていますしね」。グラウンド上でのシャンパンファイト。「日本では考えられない」と驚きながら、試合後もなお客席を埋め尽くす地元ファンと一体となった。勝利の美酒でずぶぬれになり「これはキツいな(笑い)」とつぶやきながら、最高の笑顔を見せた。
天国もあり、地獄もあった。デビューは鮮烈だった。開幕戦で放った同点3ランでファンの心をわしづかみ。球宴にもファン投票で選出された。だが、後半に入ると、打率と評価は下降線をたどった。昨年の自主トレ段階から考慮してきた日米の練習の違いは、内容・量ともに想像以上だった。スランプから脱出するため、中日時代のように何時間でも納得するまでバットを振り込みたかった。だが、疲労を恐れる首脳陣から過度の練習をやめるよう指導された。思うようにいかずジレンマにも苦しんだ。
9月に入るとベンチを温める日が続いた。少ないチャンスの中で結果を残さなければならない。それだけに、優勝が懸かったこの日に先発出場したことは格別の思いがあった。安打こそでなかったが、4回無死二塁では二塁へ転がす「狙い通り」の進塁打で追加点機を演出。不振なりにも仕事を果たした。「優勝の瞬間にグラウンドにいられたんでね。まず1つの目標(地区優勝)は達成できた。また今度は次の目標ですね」。究極の目標は、ワールドシリーズ制覇。100年ぶり世界一を実現させるためにも、福留の復調は大きなカギとなる。【佐藤直子通信員】



