フィリーズ井口資仁内野手(33)が日本球界への復帰交渉を解禁する。レギュラーシーズンを終え帰国した井口は15日、ワールドシリーズ後にFA手続きを取り、日米にこだわらず交渉する意向を明かした。日本の球団と契約すれば、04年ダイエー(現ソフトバンク)以来5シーズンぶりとなる。

 渡米4年目のシーズンを終え、井口の心境に変化が出てきた。「いずれ日本に帰ってプレーしたいと思っていた。チャンスがあれば話を聞きたい」とメジャーと並行しながら、日本からのオファーも待つことを明らかにした。

 井口はフィリーズへの移籍が登録期限後だったためプレーオフには出場できなかったが、現在もフ軍に所属する。残留交渉を持ち掛けられているものの「基本的にレギュラーが固まる球団。ユーティリティーはやりたくない」と退団してFAとなる意向を示した。

 昨オフはロッキーズなど複数年の好条件を蹴ってパドレスとの1年契約を選択した。これが皮肉にもシーズン途中での放出につながったのだが、「今年はいい意味で失敗した。走らない、バントしないなど、自分の役割を発揮できないチームにいても仕方がない」と適性を考え、むしろFAをチャンスにとらえている。

 希望条件は「レギュラーの保証」を挙げる。ただ右肩負傷のためメジャー4年間で最低の成績に終わったこともあり、門戸を広げる必要性も理解する。「チームが本当に必要としてくれるのなら」とメジャー残留にもこだわらない。さらに定評ある二塁守備でも「去年も三塁挑戦を考えたことがある。多くの選択肢ができるのはいい」と、必要ならコンバートを受け入れる方針だ。

 日米の交渉窓口は代理人に一任するが「今まで日本でそういう(移籍の)話をいただくことはなかったけど、一緒の席で話を聞いてみたい」と日本復帰に前向きだった。【中島正好】