ナ・リーグのサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)が11日発表され、ジャイアンツのティム・リンスカム投手(24)が初受賞した。大リーグ2年目の今季、33試合に先発して18勝5敗。リーグ最高勝率とメジャー最多の265奪三振を記録した。ジャイアンツからの受賞は41年ぶり。

 180センチ、77キロという細身の右腕は「サンタナかサバシアかなと思っていた。取れると」と驚いた。最多勝のウェブ、防御率1位のサンタナらを押しのけての受賞は、2連敗が1度あるだけという安定感が大きかった。上体を大きく反らせる独特のフォームから155キロ前後の速球を投げ込む。「父がいなければここにはいなかった」と、指導者にフォームを矯正しないよう頼んでくれた父親への感謝を口にした。