【ニューヨーク25日(日本時間26日)】来年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)出場を正式に断念したニューヨーク・ヤンキース松井秀喜外野手(34)が、苦しい胸の内を明かした。

 9月に左ひざ手術を受け、復帰に向けリハビリを続けている。だが、まだ走れない現状では、来年3月初旬の大会は無理と判断せざるを得なかった。「自分の年齢を考慮すれば、日本代表として最後のチャンスであるし、何より代表に貢献したいという気持ちがありました。何とかやれるのでは、という思いがあったのも事実です。しかし、トレーナーやドクターと話し合った結果、やはり(球団の決定通りに)断念せざるを得ないという結論に至りました」。ヤンキースタジアムにはしばらく姿を見せておらず、この日も同様だったが、人知れず苦悩し、そして決断を下した。

 WBCは06年の第1回に続く不出場となる。「次回は自分も出場したいという気持ちを持っていた。今日までその思いは変わらなかった。選考してくださった王監督、原監督にはとても感謝しています。期待してくださったファンの皆さまや関係者の皆さまには、ただただ申し訳ない気持ちでいっぱいです」。球団広報を通じて並べた言葉に、またも日本代表の一員となれない無念さがにじんだ。