【ニューヨーク18日(日本時間19日)=大塚仁】ヤンキースがC・C・サバシア投手(28=前ブルワーズ)とA・J・バーネット投手(31=前ブルージェイズ)の獲得を発表し、新ヤンキースタジアムで同時会見を行った。サバシアは7年1億6100万ドル(約145億円)、バーネットは5年8250万ドル(約74億円)のいずれも大型契約。2人は今オフFA市場で左右の先発投手の目玉で、巨額の資金を投じプレーオフを逃した今季の雪辱へ燃える姿勢を見せた。

 会見には約20台のテレビカメラが集結した。背番号はサバシアが52、バーネットが34と前所属チームと同じ番号を用意。07年サイ・ヤング賞左腕のサバシアは「興奮している。エースとしての務めを果たしたい」と両耳につけたダイヤのピアスを光らせて笑顔を見せた。右腕バーネットは「ポストシーズンで投げたいし、勝つためにここに来た」と、今季ア・リーグ奪三振王の実力をヤ軍再建のために尽くすと宣言した。

 今オフの補強テーマは投手強化に尽きる。これで王、チェンバレンとの先発4本柱が完成し、キャッシュマンGMは「もう1人先発投手が欲しい」と今季14勝ペティットの慰留にも努めている。さらに野手でもラミレス外野手(ドジャースFA)の獲得を前向きに検討。獲得するには最低でも3年以上で年平均2200万ドル(約20億円)以上のオファーが必要になる。来季は新スタジアム元年で、人気、実力ともに復活を期すシーズン。総額300億円になろうかという資金で大型補強を進める。