<マリナーズ6-3タイガース>◇17日(日本時間18日)◇セーフコフィールド
【シアトル(米ワシントン州)=四竈衛、木崎英夫通信員】前日、3086本の日本最多安打記録を更新したマリナーズ・イチロー外野手(35)が、タイガース戦で復帰戦以来3試合連続安打を放った。3-3の同点で迎えた5回裏1死一、二塁の好機に中前へ勝ち越し適時打。逆転勝ちに貢献した。この日は4打数1安打1打点。地区首位を走る好調マ軍の貯金は、再び5となった。
大記録の余韻を、イチローが引きずるはずもなかった。日本の祝福ムードを感じたのも、「僕にしては多かった。でも数えられる程度」と苦笑した数件のメールぐらいだった。打席に立つ限り、安打を狙う姿勢は変えようがなかった。
最高の見せ場を作ったのは、またしてもイチローだった。4回までは、最速158キロの快速球を持つタ軍バーランダーの前にパーフェクトに封じ込まれた。だが、5回につかまえた。連打と小技で3-3の同点に追い付き、なおも1死一、二塁の場面で、イチローに好機が巡った。カウント2-3から、ベンチのサインは「走者同時スタート」。三振すれば、併殺は避けられない場面だった。
しかも、イチローは前の打席で空振り三振。それでも、イチローの技術を信頼してサインを出したワカマツ監督の期待に応えないわけにはいかなかった。「走者が走ることが決まっていたんで、三振だけはできないなと」。内角への155キロ速球を中前へ運んで逆転に成功。流れは決まった。
胃潰瘍(かいよう)から復帰後3試合目。8勝3敗と好調なスタートを切ったチームの力は、イチロー自身も実感した。この3試合だけでも、犠打、スクイズ、エンドランなどを多用。
イチロー
姿勢が見えるよね。監督のサインを出すタイミングにしてもそうだし、アウトになっても三盗したりね。前向きに動きますよね。
大記録に沸くイベント的な空気は、前夜で終了。「イチロー・バブルヘッド人形デー」で詰め掛けた3万5824人の地元ファンも、鮮やかな逆転勝利に酔いしれていた。【四竈衛】



