<ドジャース5-3メッツ>◇19日(日本時間20日)◇ドジャースタジアム

 【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)=四竈衛】メッツ高橋建投手(40)が、広島時代の後輩、ドジャース黒田博樹投手(34)の前で2/3回を1安打無失点と、味のある投球を見せた。ド軍相手に、3-5と逆転され、なお6回裏1死一塁の場面で救援。1番ピエールに左前打されたが、2番ファーカルを三ゴロ併殺に打ち取り、ピンチを脱した。

 気持ちは冷静でも、ド軍ベンチに座る黒田からの視線は意識できなかった。「そこまでの余裕はありませんでした」と振り返る一方で、与えられた仕事はキッチリとこなした。右打席のファーカルの併殺は、外角へ沈むシュート。「思った通りに投げられました」。7試合目の登板で、直前に投げた投手が残した計6人の走者は1人も生還を許していない。「日本で何百回も経験してきましたから。僕もうれしいですね」と言うように、同僚からの信頼度を増すには十分過ぎる4球だった。

 見守った黒田も、先輩の巧みな投球に笑みを浮かべた。

 黒田

 チームには打ってほしいし、建さんにも頑張ってほしくて複雑でした。一番いい終わり方でした。

 建さんが好投して、ド軍が逆転勝利。試合後は、2人そろって食事へ出掛けた。