<マリナーズ4-3ダイヤモンドバックス>◇19日(日本時間20日)◇セーフコフィールド

 マリナーズのイチロー外野手(35)が初回の第1打席に左前打を放ち、今季90本目の安打を記録した。ダイヤモンドバックス先発ガーランドは対戦打率3割7分8厘と得意とする相手。初球を見逃して球筋を見定めると「生かさないことはないでしょう」と同じ軌道の3球目をとらえた。出塁後はダブルスチールを決めるも得点に結びつかず。敗戦ムードが漂った時、流れを変えたのが盟友グリフィーの1発だった。

 3点を追う8回に、先頭ブランヤンが16号ソロを放つと、2死一塁から代打グリフィーが初球を右中間へ同点2ラン。本拠地が大歓声に包まれた瞬間、ベンチにイチローの姿はなかった。「僕がここ(ロッカー室)にいると結構(本塁打が)出る。本当に出たんで慌てておりました」と験担ぎ。チームは直後に1点を追加して逆転勝ち。「愛すべきキャラ」というだけあって、ただ1人いたずらを仕掛けてくるグリフィーの活躍による1勝は格別だったようだ。(シアトル=佐藤直子通信員)