<パドレス3-6ドジャース>◇3日(日本時間4日)◇ペトコパーク
【サンディエゴ(米カリフォルニア州)=中島正好】薬物規定違反による長期出場停止処分が明けたドジャースの主砲マニー・ラミレス外野手(37)が、復帰戦を白星で飾った。パドレス戦で51試合ぶりの出場は「3番左翼」で、58日ぶりに打席に立った。3打数無安打だったが、復帰初打席で四球を選び、初回5点を先制する猛攻に一役買うなど、相手への威圧感は健在で敵地ながら主役を演じた。
球界きっての悪童も、ここまで徹すると憎めない。プレーボール4時間前、ラミレスに「みそぎ」の場が設定されたが、室内会見場でドジャーブルーのサングラスをかけ続けたまま「ファンとチームメートに謝りたい」という殊勝な言葉は、不遜(ふそん)な態度とはかけ離れていた。そして薬物疑惑を追及されると「おれの『犯罪歴』はしゃべりたくない。もう過去の話だ」とジョークでかわし「今夜はショータイムだぜ」と不敵な笑みを残して退席した。そして「マニー復活祭」が幕を開けた。
5月6日ナショナルズ戦以来となった初回の第1打席。初球、パ軍先発ゴーディンが投じた胸元へのブラッシュボールを、ここでも笑顔で受け流した。「最初は緊張したところもあったが、打席に入ったら気分が良くなったよ」。0-2から3球連続ファウル、そして最後は外角低めの微妙なコースを見送った。トーリ監督も「いきなり2-2から四球を選ぶとは。(出場停止で)感覚が鈍るところだが、まったく彼はさびついてない」と驚いたほど。1死一、二塁と好機を広げ、5点先制をもたらす下位打線の3連続タイムリーにつなげた。
ペトコパークは試合前から異様なムード。150人以上から取材申請があり、プレーオフ並みの注目度だった。ビジターながらド軍ファンが大挙来集。1度は店頭から回収された「ラミレス」のネーム入りシャツを着た熱狂的集団が、定位置の真後ろの左翼席を占めた。同球場は平日ながら今季3度目のチケット完売で、やはり黒田が投げた開幕戦に次ぐ、2番目の観客4万2217人を集めた。歓声とブーイングはほぼ互角の争いだった。
2打席目以降は二ゴロ、遊ゴロ、二飛と打球が外野の頭を越えることはなく、ラミレスは6回の守備から退いた。「調子を取り戻すのはあと数試合、必要だな」。主砲不在の50試合も貯金8を稼いだド軍だが、攻撃力を示すデータは大きくダウン。グラウンド外の話題はともかく実力は確かなだけに、独走モードに拍車がかかりそうだ。



