<ヤンキース4-2レッドソックス>◇27日(日本時間28日)◇ヤンキースタジアム

 ヤンキース松井に逆転打を許したレッドソックス斎藤隆投手(39)は、本塁後方でガックリとうなだれた。6回2死二、三塁。日本時代に何度も対戦を繰り返した松井に痛恨の右前打を浴びた。

 宿敵の地区優勝を目の前で見せつけられた。試合後のレ軍クラブハウスは、水を打ったように静まり返った。1点リードの6回を守り切れなかった斎藤は「相手が素晴らしい打者だということは知っている。勝負に行った結果です」と、途切れ途切れに言葉をつないだ。

 ベンチの松坂は、ヤンキースナインがマウンド上で跳び上がるシーンを冷ややかに見届けた。「まだ終わりじゃないんで、特に(悔しさは)ないです」。26日はヤ軍打線を7回1失点に封じ込めたが、打線の援護に恵まれず6敗目を喫した。

 結果的にニューヨークシリーズ3連敗。投打で力の違いが浮き彫りになった。ポストシーズンで戦うための課題を突きつけられた。「ウチの状態も決して悪くなかったので、(ヤ軍が)強いんだなと思いました」。プレーオフではヤンキースとの再戦の可能性が残る。「ここ(ニューヨーク)が相手になるか分かりませんが、戻ってくるようにしたい」と、リベンジを誓った。

 レ軍のワイルドカード出場マジックは、同日にレンジャーズが敗れたため「2」となった。28日(日本時間29日)からは地元ボストン7連戦で公式戦を締めくくる。フランコナ監督は「明日勝つことに集中したい。次の目標に動きだすしかない」と目を大きく開いた。11日ぶりに戻る本拠地で出直しを図る。【山内崇章】