【ニューヨーク14日(日本時間15日)=大塚仁】昨年9月に左ひざを手術したヤンキース松井秀喜外野手(35)の主治医スコット・ロデオ氏が、来季の守備復帰について「限定的に可能だが週に4~5試合は困難」との認識を示した。14日付のニューヨーク・タイムズ紙が同氏の話として報じた。ヤンキースや獲得を検討している他球団が、来季の松井を判断するための材料となりそうだ。

 松井は近日中にシーズン終了後のチェックのためロデオ氏を訪れる予定で、MRI(磁気共鳴画像装置)検査の結果を見て今オフのトレーニング方法などを定める。同氏は既に、来季に関してある程度の外野手としてのプレーは可能だと判断しているが、あくまでその範囲は限られたものになるという。同氏は「もし彼が毎日や週4、5試合を守ろうとすれば問題が起こる可能性がある。週に2、3日は可能だろう」と見通しを語った。

 ロデオ氏が行った手術は患部のクリーンアップと、軟骨の損傷を防ぐために骨の表面を滑らかにする作業だった。プレーの負担から軟骨の破片がはがれ落ちて関節部分を刺激すると、腫れや痛みにつながる。負担が大きくなり程度がひどくなれば再手術が必要となる可能性も出てくるという。従ってほぼ毎日守備に就くことは不可能で、指名打者制(DH)のないナ・リーグでのプレーは難しいと判断していることになる。

 DHのあるア・リーグのチームでも、チーム事情によって松井への見方はそれぞれに異なる。ヤンキースのキャッシュマンGMは「あくまで彼はDH。守備のチャンスはない」と来季もDHとしての起用になることを明言した。ただ他球団には、エンゼルスのリーギンスGMが「全試合は無理でも、しっかりと守れる外野手だと思う」と話すなど外野手として評価する球団もある。

 去就問題は長期化の様相を呈しており、決着は他球団との交渉が解禁となる20日以降にずれこむことが確実視される。松井はヤンキースと他球団とのオファーを横一線に並べ、検討した上で決断することになる。DH一本の可能性が高いヤンキースに残るか、外野手として多少でもプレーできる他球団への移籍を選ぶか、という選択をやがて迫られることになりそうだ。