<オープン戦:レッドソックス7-6カージナルス>◇8日(日本時間9日)◇米フロリダ州フォートマイヤーズ

 レッドソックス岡島秀樹投手(34)が、新球の高速チェンジアップを実戦で初披露した。カージナルス戦の5回に3番手で登板。1イニングを3者凡退に仕留めた。岡島が命名した「スプリットチェンジ」を勝負球に選び、狙い通りに2つの空振り三振を奪う収穫のマウンドとなった。

 1死からジェイをカーブ2球で追い込むと、新球で空振り三振。岡島は「真っすぐの軌道で、低めにストンと落ちた。いい形ができたと思う」と思い描いていた速さと落差に納得の表情を浮かべた。

 メジャー4年目のシーズンへ、岡島にとって大きな自信となった。「スプリットチェンジ」は、昨年終盤から試行錯誤し開発してきた球種だ。80マイル(約128キロ)前後の従来の遅いチェンジアップは、昨年から打者に見送られるケースが目立った。そこで考案したのが、130キロ後半で直球とほぼ同じ速度で落ちる高速チェンジアップだった。3年連続で60試合以上登板した経験を踏まえ、あえて変化をつけた。「今まで持っているボールは(他球団に)見られている。変わらないと生き残れない」。激戦区のア・リーグ東地区を戦い抜くための準備が着々と進んでいる。(フォートマイヤーズ=山内崇章)