<オープン戦:ツインズ8-3オリオールズ>◇11日(日本時間12日)◇米フロリダ州リーカウンティ

 【フォートマイヤーズ(米フロリダ州)11日(日本時間12日)=山内崇章】オリオールズ上原浩治投手(34)が、フォークボールを武器にオープン戦3試合連続無失点の好投を演じた。敵地でのツインズ戦の5回に4番手として登板。1イニングわずか11球で打者3人を軽々とひねった。

 狙い通りの決め球で2つの空振り三振を奪った。昨年ア・リーグ中地区を制したツ軍主力に対し、「今日はスプリット(フォーク)のコントロールを意識しました」。先頭の8番ハーディにはカウント2-1から低めフォークを振らせた。2死から1番トルバートへの勝負球も低めにしっかり落として空振り三振。「相手も僕を分かっていない」と結果を度外視したが、直球で果敢にカウントを整える過程、勝負球のブレーキは相手を圧倒していた。

 トレンブリー監督もテンポの良い内容を絶賛。「今日のコウジは見ていて楽しかった。スプリットを低めにしっかり落としていた」と高い評価を与えた。上原は「落ちはあまり良くなかったが、ストレートと同じ腕の振りをすればどうにかなる」と振り返った。

 巨人時代の同僚、高橋尚が新天地メッツで奮闘していることにも刺激を受けている。「9年間一緒にやっていますから気にしています」。この日はキャンプ地サラソタから往復3時間の移動を強いられた。「車3時間、試合は5分で終わりですけど…」と、好投にも苦笑いを浮かべていた。