<オープン戦:ジャイアンツ5-3エンゼルス>◇26日(日本時間27日)◇米アリゾナ州スコッツデール

 【スコッツデール=大塚仁】エンゼルス松井秀喜外野手(35)が復活に向けまた1歩前進した。4番左翼で出場。今オープン戦で2度目の外野守備に就き、前回はなかった守備機会を3回の左飛でようやく記録した。「易しいライナー性の当たりだったんで捕りやすかった」とホッとした表情を浮かべた。

 4イニングで交代し、守備機会はこの1度だけ。実戦での守備練習はまだ十分ではないが、ソーシア監督は「彼のペースでやればいい。交流戦のビジターで機会があれば守備に就かせることも考えている」と5月の交流戦から外野手として起用する構想を披露。松井自身も「今のところは守ってひざに変化がないことのほうが大事。守備はやっているうちに慣れていく」とあせらずに準備を進めていく考えだ。

 打席では08、09年と2年連続サイ・ヤング賞のリンスカムと初対戦し、2打席連続三振に倒れた。今季のレギュラーシーズンでは対戦予定がないが「結果はどうあれ、打席で体感できるのはいいこと」と「超一流」との対戦で開幕モードに拍車がかかった。この日は2度目の結婚記念日だった。派手な活躍はなくとも、着実な前進が収穫だった。