<エンゼルス2-1アスレチックス>◇9月29日(日本時間30日)◇エンゼルスタジアム

 エンゼルス松井秀喜外野手(36)はホーム最終戦のアスレチックス戦で、7月28日レッドソックス戦以来の守備に就いた。相手先発が左腕でスタメンを外れたが、1-1の延長10回1死二、三塁で代打出場。予想通りの敬遠にバットを逆さに持って打席に入るポーズでおどけた。だが直後の11回に左翼守備を命じられたのは「正直びっくり。(今季は)もうないと思ってた」と完全に予想外。あわててクラブハウスまでグラブを取りに戻ったほどだった。

 するといきなり先頭打者が左前打。左翼線の打球のため二塁打になりかねなかったが、素早い処理で単打どまりにした。その裏のサヨナラ勝ちのおぜん立てにもなり、ソーシア監督も「鍵になるプレーだった」とたたえた。わずか1イニングだったが、守備機会を求めて移籍したエ軍の本拠地最終戦で守備に就くことになったのは不思議なめぐり合わせだった。(アナハイム=大塚仁)