エンゼルスからFAとなった松井秀喜外野手(36)が11日(日本時間12日)、来季の所属先決定に関し長期戦を覚悟した。ジョー・トーリ前ドジャース監督(70)主催のパーティーに出席し、FAとなって初めて公の場に登場した。昨季は最初にオファーのあったエンゼルスと速攻契約をしたが、今回のタイムスケジュールに関しては「まだまだ時間はかかるでしょう」と腰を据えて臨む。ア・リーグ複数球団が動くとみられる中、妥協せずオファーを吟味し決断する構えだ。

 米メディアではアスレチックス、ホワイトソックス、タイガースなどの名前が挙がっている。アスレチックスは10日にロイヤルズからスピードのある中距離打者デービッド・デヘヘス外野手を獲得した上に、ビーンGMは「まだ、FA市場かトレードで長距離打者を獲得するプランを持っている」と話している。

 加えて米球界関係者はレイズとマリナーズの名前を候補として挙げる。松井はレイズの本拠地トロピカーナフィールドで打率2割9分7厘、8本塁打、40打点、マリナーズのセーフコフィールドでは3割1分9厘、9本塁打、25打点と強い。同関係者は、レイズなら熟知しているア東地区の投手が相手で、マリナーズならイチローとのコンビで経済効果は計り知れないという。

 いずれにせよ、松井は今季エンゼルスで、前半戦が打率2割5分2厘、後半戦は3割9厘だった。8月以降は1度しか守備に就いておらず、米球界ではDHに固定すべきという見方で一致している。