【ミネアポリス(米ミネソタ州)17日(日本時間18日)=佐藤直子通信員】ポスティングシステム(入札制度)を利用してメジャー移籍を目指していたロッテ西岡剛内野手(26)が、独占交渉権を得ていたツインズと正式に契約を交わした。3年契約で年俸総額は925万ドル(約7億7700万円=1ドル84円換算)で、4年目は球団が選択権を持つオプション契約となった。18日午後4時(同19日午前7時)から入団会見が行われ、初めてツインズのユニホームに袖を通す。

 メジャーリーガー西岡が、ついに誕生した。前日16日に現地入りしてフィジカルチェックを受け、晴れてツインズと正式に契約を結んだ。ロッテへ支払われる落札金は532万9000ドル(約4億4800万円)になる。

 フィジカルチェックの後、本拠地ターゲットフィールドを訪れた西岡は、球場ツアーで施設を見て回った。「すごく新しい球場なんで、設備もすごかったし、ロッカールームもキレイだったし。そういうところで(野球が)できるってことを、光栄に思います」と、念願のメジャーリーガーになった喜びをかみしめた。

 この日は、フィジカルチェックからビル・スミスGMが付きっきり。球場を去る際には、GM自ら運転してホテルまで送り届けるなど、超VIP待遇だった。「期待されているのは実感したし、それを上回るくらい期待に応えたいな、と。入札してくれた恩返しだと思うので」と、早くも新二塁手として意欲を燃やした。

 地元出身ヒーローのマウアー、06年MVPのモーノーら強打者を擁するツインズは、プレーオフ常連球団ながら、91年以来ワールドシリーズ制覇から遠のいている。今季206安打で首位打者と最多安打のタイトルを獲得し、22盗塁を決めたスピードスター西岡が加わったことで念願の世界一に向けて盤石の態勢を整えたことになる。

 「今日は球場を見せてもらって、ここでプレーするんだって気持ちになりましたし、ツインズのために優勝っていうものを第一に考えてチームに貢献できるようにしたいです」。主将としてロッテを日本一へ導いた男が、来季は世界一請負人としてツ軍で戦う。