オリオールズ上原浩治投手(35)が14日(日本時間15日)、メジャー3年目のスタートを切った。キャンプ初日の練習を終えたショウォルター監督は、開口一番言った。「準備は万端だな。コウジの顔は引き締まっていたし、もみあげもいい具合に整っていた」。

 昨季37セーブを挙げた新加入グレッグと、守護神の座を懸けて戦う今季、上原は体重を3キロ落とし、プロ入り1年目と同じ86キロの体形に戻した。体脂肪率は11・6%。けがに泣かされ続けたこの2年を「体重を増やして、外国人と対等にやりたかったけど、それで失敗した」と分析。体重を絞ることで「腕の柔らかさで投げる」特長を最大限に発揮できる態勢を整えた。

 けがから復帰した昨季後半は、13セーブを挙げる活躍をした。指揮官は「健康ならば何ができるか。実力は十分承知している」と話し、最大のカギは「健康」であることを明かした。

 ライバルのグレッグとキャッチボールのコンビを組み「盗めるものは盗みたい」と敵の懐に飛び込んだ上原。ブルペンでは変化球を交え41球を投げ、順調な仕上がりをうかがわせた。「プロ13年目ですけど、今年が一番楽しみですね」と語る目に闘志がみなぎった。(サラソタ=佐藤直子通信員)