<オープン戦:ダイヤモンドバックス7-15アスレチックス>◇24日(日本時間25日)◇アリゾナ州スコッツデール

 アスレチックス松井秀喜外野手(36)が、176日ぶりの左翼守備で外野手健在を示した。ダイヤモンドバックス戦で5番左翼で出場。打球処理は2度だけも、昨年9月29日以来となる守備で及第点のプレーを見せた。

 4回1死一塁。スピードはないが、正確で無駄のないプレーだった。左翼フェンス直撃の二塁打に対し、最短距離でフェンスへ走り、クッションボールを拾うと中継手に素早く返球。昨年は13盗塁を記録し、決して鈍足ではない一塁走者のジョンソンを三塁で止め生還を許さなかった。「去年よりは安心して守れた。予想どおりのクッションボールが戻ってきてよかった」。難度の高いプレーではないが、無難にこなすことができた。

 試合前、ゲレン監督は「毎日プレーしているかのように送球する」と松井の送球能力を評価していた。ウォーラー外野守備走塁コーチは「今日のプレーはオレでもできるよ」とジョークを飛ばしたが「外野に必要なプレーをすべてこなせる。あとは試合で確かめるだけだ」と信頼を寄せた。

 一方で本職の打撃は不安が残る。3試合連続ノーヒットとなる3打数無安打。1打席目の右中間への当たりをダイビングキャッチでライトに好捕される不運もあった。だが2打席目は満塁の好機にオープン戦通算5個目の併殺打。本番ではないとはいえ、打率1割2分5厘という状況に「自分の役割はほとんどはDH。だから守ることより、打つことをきちんとやらないと」と反省を口にした。【広重竜太郎】