<オープン戦:アスレチックス1-4ロッキーズ>◇26日(日本時間27日)◇アリゾナ州フェニックス

 アスレチックス松井秀喜外野手(36)がアリゾナ・キャンプ最終打席で、不振脱出へ光明の一打を放った。ロッキーズ戦で5番DHで出場。4試合連続無安打中で、この日も3打席目まで凡退続き。オープン戦21打席連続無安打となり、公式戦に照らし合わせると昨年の22打席連続無安打の自己ワーストが迫っていた。だが4打席目に真ん中のカットボールを強振。詰まりながらもレフト前に落ちた。

 22打席ぶりのHランプ。松井は何より内容に明るい兆しを感じた。「ああいうヒットは好きなんですよ。内容が悪いと出ない。バットが内から出ていないと、あういう風な打球は飛ばないから。外からバットが出ていると、あっちには飛ばない」と解説した。バットの軌道が遠巻きに出ないように最短距離で内から振り抜く。意識づけしていたことが結果に表れた。

 試合前にゲレン監督は「このメンバーがほぼ開幕のスタメンだ」と明言。松井の5番は出塁率の高い上位陣を生還させると同時に、パンチ力のある6番スズキ以降へのつなぎも兼ねる。重要な役割を占めるだけに、松井の打順で寸断されるわけにはいかない。今日27日は出場を免除。地元に戻って28日からのジャイアンツとの3連戦で完全復調まで持っていく。【広重竜太郎】