ポスティングシステム(入札制度)でメジャー移籍を目指していたダルビッシュ有投手(25)が18日(日本時間19日)、レンジャーズと正式契約を交わした。

 ダルビッシュのレンジャーズ入りにより、日米の経済波及効果は約260億円-。関大大学院の宮本勝浩教授(理論経済学)がダルビッシュ効果を試算し発表した。

 宮本教授はダルビッシュ投手のレ軍入団により、日本からの応援ツアーが増加すると仮定。日本から年間約1万人の観光客が訪れ、応援だけではなく、米国内での観光もすると想定。1人当たり平均30万円とし、総額30億円の経済効果をはじき出した。また、スタジアムを訪れる地元の日系人、アメリカのファンも「ダルビッシュを見たい」と増加することを予想。レ軍の観客動員数は前年より5%増加すると推定した。

 さらにレ軍には日本企業、米国企業の広告が増加すると予想。この宣伝広告費だけで10億円の経済効果があるとした。他にも直接の経済効果として、ダルビッシュ関連のグッズ売り上げの増加、米国内の放送権料収入の増加も見込まれ、合計約70億8900万円と見積もった。

 宮本教授は日本国内では日本ハムへの移籍金約40億円に着目。国内で使われると、波及効果は82億円になると推定。日米両国の関連企業の売り上げ増加などによる1次、2次波及効果をプラスすると、ダルビッシュの経済波及効果の総額は約260億円になるという。宮本教授は「アメリカの景気がよくなると、日本からの輸入も増加し、日本経済もよくなると言える」としている。